アルバム『Hard Minimal Schranz 愛』を作った話
2018年6月1日リリース
- アーティスト: YMZnoMASAKI
- 出版社/メーカー: YMZnoMASAKI
- 発売日: 2018/06/01
- メディア: MP3 ダウンロード
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2018年は年始から曲を作って映像を作っての繰り返しなので、その合間に気分転換で機材実験や映像実験も兼ねて、SchranzやFrenchcoreなど作る事に興味があるジャンルを作ってインスタで公開してました。
そんな感じで自分テイストを強めたSchranzアルバム「Schranz HardTechno 2018 BPM168」を作った直後から、HardMinimalテイストを足したSchranzが作ってみたくなりシングル「富美男は有田正樹0世」に引き続いて作ってたらあっという間にアルバム一枚分以上になったので、アルバムにまとめてリリースしました。
ちなみにリリース順は
3月28日
シングル富美男は有田正樹0世 -HardMinimal Schranz-
4月12日
アルバムSchranz HardTechno 2018 BPM168
で、シングルが先に発売されてますが、富美男は有田正樹0世の方があとに作ってます。なので、シングルを作ったあとにその流れで作ってます。
とまあ、そんな感じで全曲解説します。
Hard Minimal Schranz 愛
ボツ曲やSchranz、HardMinimalではない曲を除外しても18曲になったので歴代最多。
現時点の自分の感覚で完成形が見えた気がします。
1. せっかちはそんかち
音楽的にも映像的にも色々と新しい世界が見えた曲。ちなみに「短気は損気、せっかちはそんかち」と無意味に10年以上言ってる言葉から曲名にしましたが、せっかちが悪いことだとは思ってません。せっかちです。
2. 鐵克諾音楽
本当は鐵克諾音樂というタイトルだったんだけど常用外漢字だからNGと言われたので
鐵克諾音楽にしました。元々は繁体字ではなく簡体字で铁克诺音乐
とも迷ってたけど、どちらにしろダメだった。今更だけどTechno音樂にすればよかったかな。
3. 無課金
インスタバージョンは映像制作段階でミスって音量がおかしくなってるけど、この曲も元々自分が好きなテクノテイスト。アルバムが出来るほどこんな短期間で曲が出来ると思ってなかったから、曲を作る→映像作るの繰り返しで割とインスタで公開してる曲が多いですが、そもそもアルバム収録曲数が多いので、リアルタイム感出てる。
4. 差別man軽蔑
外国人が曲名を翻訳して調べた時の事を考えて、といったら言い過ぎだけど、漢字と英語の組み合わせは割とそこを意識してます。あとは画数多かったり非対称だったりする漢字を重視したり。曲はこれまた自分の好きな要素。808とか8兆年ぶりくらいに使ってます。フィルター絞ったりする辺り低音が割れてるのはインスタでは目立ってるけど実際は許容内だと思ってます。インスタは圧倒的に容量小さくなるから仕方ない。
5. 温故知新
この曲も自分なりに好きなテクノテイスト。ボコーダーとか。楽器とかが似通ってたのでこのアルバムでは割と機材類も音も一新して作り直して、完成してからリリースするまで少し期間が開いてるけど、それでもまだまだ自分の中では最新な感じ。味をしめてこのアルバム完成後また機材類を一新してみたけど、このアルバムと同じテイストの曲ももう少し作ってみたいかも。アイディア的な面で。
6. 進化過程
あまりにも短期間で沢山曲を作ったので、作った時期は同じくらいなのに音が結構違う。これもこの楽器を使ったらどうかな?とかこのエフェクトはどうかな?とかやりたいことをどんどんやりまくってたので、ちょっと音の雰囲気違って感じるかも。割と後の方に作った曲です。
7. デジタル概念
この曲も808とか冒頭で使ってて、この曲のほうがあとに作ってるので明確に808とわかりやすい音として使おうという意図が見え隠れ。音の大人しさとテンションの高さ、展開の多さ、みたいなアンバランスを意識した曲がいくつかあって、これのその一つ。「大人しい」ってほど大人しくないけど。
8. ハードミニマル・テクノの目覚め
この曲を作って目覚めたという訳ではないけど、このアルバム自体がハードミニマルというものに対する自分なりのアプローチ。シンプルな楽器構成で音の抜き差しだけで展開みたいな曲も好きだし、そういう曲も作ってるけど公開してません。ニッチすぎるからただでさえマイナーなのに、更に聴いてもらう機会が減ってしまうので、自分なりの売りでもある音の賑やかさや激しさみたいなのは必ず取り入れてます。
9. 否定から入るタイプの馬鹿
こういうバカいるよねーっていう曲名だけど意味ありません。声ネタをあまり使ってなかったので、声ネタ使った曲もバリエーションとして作ってみた曲。声ネタって、いうほど使ってなくても冒頭だけでそういう印象になる不思議。実際は声ネタよりも順番に入る変なシンセフレーズや低音の方が自分の中ではこの曲の最重要点。
10. 新世界の旧世界
今回いきなり始まるのではなく明確にイントロをつけようと思ったのでイントロ始まりが多いですが、むしろSchranzアルバムをもっとイントロなしにすればよかったと思い始めました。この曲は曲始まりとかの変速リズムブレイクやら、キックをベースとして使ってるブレイクとかが作りたくて前後を広げた曲。ブレイクあともっとハイテンションにした感じのも作りたいと思って作った曲をインスタで公開してるので最後に貼り付けておきます。
11. FM音源おじさん
FM音源は元々好きだし多分、扱うのも得意だと思います。近年使ってないけど。で、こういう曲で使ったらどんな感じになるかなと作ってみた曲。思った以上に楽しかったです。
12. ぜんぶFM音源おじさん
で、全部FM音源で作ってみようとFM音源だけで続けざまに作ってみた曲。メガドライブ感ある気がする。FM音源のハットや歪み系の高音は割と独特で好きかも。
13. PSGおじさん
ちょっと狙いすぎた感があるし曲もテイストが違うけど、おまけで収録。ファミコンとかのピコピコ音の事。チップチューンとか言うと2000年以降感あるけどPSGって言うとおじさん感ある。
14. 混乱厨
10曲目の新世界は旧世界みたいな変速リズムのブレイクをもう少し違うアプローチで作ってみたくて、あと表拍裏拍の抜き差しでノリを作る曲が好きなので、そういう曲も作ってみようと作った曲です。一曲目と迷ったけどテンションの高さからせっかちはそんかちを1曲目にしました。
15. 丘DJのハードテクノ
丘サーファー的な。15、16、17曲目は連作感覚で、18曲目を合わせて4曲おまけです。本当は単曲購入や定額配信サイトでは公開せず、アルバム購入者限定曲にしたかった。こういう長い曲は定額配信サイト的に不利なので、あまり作らないと思いますが、今回はそういう曲も作りたいと思ったので敢えて数曲作って収録しました。
16. で、シュランツ
いきなりテンション高くて、ブレイクから更にハイテンション。しかも10分近い曲みたいなのを目指して作ったSchranzです。実際は12分くらいだったけど収録時間とか諸々の兼ね合いで8分台に圧縮しました。イントロもなくいきなり始まってよかったかも。
17. からのシュランツ
イントロありのSchranzが作りたくて作った曲。あとは15曲目や16曲目と同じ。声ネタ使えば良いってもんじゃないって言われそうだけど、こういうのを作ったことが殆どなかったので作ってみたかったのです。一回作ったらこういうのも作りたいと新たなネタも浮かぶので一気に完成した3曲。15曲目の曲はアルバムの方向性に少し寄せました。
18. 富美男は有田正樹0世-赤坂 有田商店mix- (Ver1.2)
前作Schranz HardTechno 2018のおまけ曲がガバだったので、今回もレイヴとかフレンチコアとかにしようかと思いましたが、シングルは基本1年で配信終了させる為、シングル富美男は有田正樹0世のアルバムバージョンとして作ってみました。展開とか音がちょっと違うけどこういうのって作った本人にしかわからないものなのかも。明確に変えまくってる訳ではないし。そういう極端に変えるアレンジは、その意図がない限りは聴いててがっかりする事が多いのであんまりやらない方針。
Hard Minimal Schranz 愛以降の曲
次はガバとかレイヴとかフレンチコアを作りまくってアルバムにしようとか思ってても、結局SchranzやHardMinimalを作ってしまうという。
ちなみにフレンチコアは割と作りたいネタは沢山ある上に、音の実験もしたいので、ちょっとずつ作ってます。
Schranzは現時点のインスタ公開で最新はこれら。
パソコンが使えなかった為、映像がiPhoneで制作になって手抜き感出てるけど、曲はSchranzの完成形というか、いまだからこそSchranzっぽいSchranzを作ってみようと作った曲です。
現時点の最新曲。10曲目「新世界の旧世界」の解説で言ってた曲。昨日作りました。
これは映像的に新しいものが見えた感じ。もはや自分の中でSchranzとHardMinimalの境界線がなくなりつつあるので、そんなのSchranzじゃないとかHardMinimalじゃないと言われたら、ジャンル名にこだわりある訳じゃないから、違うジャンル名でもいい感じ。ハードテクノとか?
ジャンル名はそれだけで抗争勃発しそうだから、丘テクノの私はドキドキ。