YUMI選手の入場テーマ曲『Sprint』を作った話
【いよいよ5周年4日前!】
— 東京女子プロレス (@tjpw2013) November 27, 2018
☆12月1日(土)新宿FACE 12時
▼赤井沙希vsYUMI
174cm、14歳の中学2年生。期待の大型ルーキー、YUMIが5周年記念大会でデビュー。対戦相手はいきなり赤井沙希。2人の身長が同じというダイナミックな対決。YUMIはデビュー戦でどんな闘いを見せるのか!?#tjpw pic.twitter.com/P1v4wJ6sFL
東京女子プロレスYUMI選手の入場テーマ曲を作成しました。
曲名はYUMIさんに決めてもらいました。
近年ロックを頼まれる事は殆どない為、こういう曲調はとても久々に作った気がしますが、本来得意ジャンルです。激しい感じの曲というくくりでも、テイストは違いますが米山香織の入場テーマ曲「米山です。」を一年に一曲作る程度。
可愛い曲ではなく格好いい曲
某日、都内の高級店でYUMIさん、東京女子プロレス代表甲田さん、私で打ち合わせ。方向音痴の私は駅の折り口で迷い、待ち合わせ時間直前に到着しましたが、450円くらいするなんとかチャイ(名前忘れた)を注文。Lサイズとかではなく非英語圏の言葉でした。
YUMIさんの要望は「可愛い曲ではなく格好いい曲」で、イメージする曲調もピンポイントですぐ共有出来た為、打ち合わせ自体は10分してないと思います。
帰ってから早速ギターリフ作り。
ちなみに甲田さんからはアメリカンなコスチュームとだけ聞いてました。
甲田さんは基本的に全て選手と作曲者にお任せするスタイル。
最近は締切について信頼して貰えてるのか、会う度に報告はしますが、こちらから途中経過の連絡しなくても何も言われなくなりました。
サンプル提出まで時間がかかり自主的なボツ含め3曲作成
ミディアムテンポのギターリフが何個作っても格好悪く、でも締切も二週間前とかに迫ってて何の報告もしないのは気まずいのでアドリブで弾いた物を聴いて貰い要望を貰い、ドラムを激しく、速いフレーズも入れてくださいとのことで、他にも具体的な入れて欲しい音の指示があったのでまたゼロから作りました。
・速くても良いのでドラムを激しくして欲しい
そして作った2曲目のサンプルはシャッフルビートでドラムもギターもまあまあテクニカルでしたが、もっと激しい感じが良いと明確な指示を貰ったので、どうしても曲が速くなってしまうと伝えたところ、速くて良いですと言われたので、ギターとドラムとベースだけ一気に録って作ったのが現在の曲の原型です。これが3曲目。
それをYUMIさんに提出したところOK貰い、現行バージョンとほぼ同じ色付けして提出。そこで静かに始まっていきなり激しくなるイントロというアイディアを貰ったので、イントロを足して、次はサビに該当する部分のタイミングについて指示を貰いそこも修正して完成。
手拍子がしづらくならない様に意識してクラップを足したり、ノイズの電子ドラム(キック)を足したり、ブレイクでも無音にならないようにリズムは鳴らし続けたりしましたが、自分が作る入場テーマ曲としてもかなり異質の曲になったと思います。
普段からあまり自分の色とかを意識してないし、割と細かく要望を貰い作ったにもかかわらず、自分が好き勝手作った場合に出来上がる曲に極めて近い感じになったので、面白いなと思いました。
・現行バージョンの骨組み完成してからはあっという間
リフだけならアルバム分くらい作ってて、サンプルでも3曲作ったけど、速すぎないように気をつけなくて良いと言われて気が楽になって、ギターも速弾きもシンセ音もあっという間に完成しました。
おそらく重視してるだろうと思い、最も意識したのはリズムの存在感、音の大きさ、激しさ。
迷ったのは前半で入るノイズ混じりの歪んだキック音。聴いて貰ってOK貰えたのでそもまま使ってます。
生ドラムと電子ドラムの同時演奏は近年普通にあるけど、オルタネイティヴやインダストリアル、和製英語で言うとミクスチャーロックとかで普通によくある手法ですが、昔の私を表す様な曲調だったので、すごく久しぶりに作った感じがしました。
サビメロディはマサキテイスト溢れてると思います。音色もフレーズも。
基本的に可愛い曲と格好いい曲と激しい曲が得意ですが、ロックを頼まれる事は殆どなく、入場テーマ曲を作る場合は、手拍子のタイミングも大事だし、入場のタイミングもあるし、作曲者の自己表現の場ではないので、自分が作りたい曲を押し付ける事になってしまわない様に意識してます。
私はアーティストではないし、アーティストとして作ってないので、作曲者の自己主張は不要。
手拍子のしやすさ(変速リズムにしない、速すぎない、極端にテンポ感の異なるフレーズをイントロ以外に織り込まないなど)は割と意識していて、更にいうと会場で流すバージョンに関しては、あんまりステレオ感を出さない様にしてます。
その為、CDバージョンとバランスを変える事も少なくないです。
今回は結果的にデジタルテイスト強めな激しいロックになりましたが、ロックっぽい入場テーマ曲を作る機会はあまりないので(まず頼まれない)、作ってて楽しかったし、手拍子や構成などで発見も多かった為、勉強になりました。